オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

オヤジのあくび756

佐藤優ファシズムの正体」を読む。1

 


オヤジのあくび753より。

ヒトラーが首相に就く直前、ドイツの失業者は600万人を超えていた。ヒトラーアウトバーン建設という巨大な工業事業を始め、大企業や高所得者への増税を行い、さらには大量の国債を発行した。これらの政策はドイツ国民は歓迎し、1939年ポーランド侵攻以前のヒトラーの政策はよかったと捉える人々が今でも一定数いるくらいなのです。」

ナチズムや日本の軍国主義ファシズムと同義であると捉えているひとが多いのは、歴史の授業でファシズムが支持された理由を語っていない教育にも原因があるでしょう。

失業・貧困・格差など自由主義経済がもたらす問題に国家が介入する。それがファシズムが人々の支持を得た大きな理由であることを改めて確認しましょう。

 


現状ファッシズムは、論じることがタブー視されていると言っていいでしょう。戦前には土方成美の研究があり本書にも名前が出てくるけれど、その研究は戦前から現在に至るまで孤塁を保っている印象です。

 


さて、いよいよムッソリーニが語られます。彼が登場する頃のイタリアの政治状況は、少数政党が乱立、しかもローマカトリックとは対立しており、「誰かが何とかしてくれないか」と強いリーダーが待ち望まれていふ感じでした。ヒトラーの登場と少し似ています。

イタリア社会党で広報誌の編集長として、実績を上げ始めたムッソリーニですが、「万国の労働者団結せよ」的に戦争よりもプロレタリアート革命を優先する路線から離れます。彼は積極的に戦争に加わることで、まずイタリア国民の意識を高めようとしたのです。当時のイタリアは他国(特にオーストリア)との関係でも国益を損ねることがあったわけですから。

世界史の教科書にも登場するファシスト党行動隊および黒シャツ隊による「ローマ進軍」に、時の政府はなすすべもなく、国王の組閣命令によりムッソリーニは39歳の若さでイタリア史上最年少の首相になります。無血クーデターでした。

 


明日の投稿に続きます。

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