伊勢崎賢治「14歳からの非戦入門」を読む3
本書に学んだことは多い。いくつかピックアップして書き留めておこう。
ウクライナ戦争のとき、筆者は「プーチンが悪けりゃロシア人みんな悪いという言説と行動は、集団懲罰にあたる」と主張した。
また別の箇所で、敵国の人々の人権を思慮することが本来の「人権」であると述べています。ハマスという組織のについて私たちはイスラエル人を人質にとったテロリストというイメージを知らないうちに刷り込まれている。けれどオヤジのあくび765でもふれたように、ハマスはれっきとした政体なのでならず者集団といっしょにしてはならないのです。
日本は刑法の未整備を理由に、1951年に発効したジェノサイド条約に批准していない。つまり虐殺を指示した上官の責任を問うことができない国に私たちはいるのです。
アフガニスタン・朝鮮国連軍! 停戦に向けた調停や平和維持の最前線で活躍してきたからこそ語れる実相が本書からふんだんに読み取ることができる。その中でアメリカ軍との地位協定における互恵性や指揮権のあり方に話題が及ぶ。日米が非常にアンバランスな状態からにあることが一読するとすぐわかる。当たり前な話だが法的な対等性を主張すべきなのに怠ってきたのだ。
そして実質アメリカ軍が日本のどこにでも軍隊を拝眉できる状況こそが、ロシアとの北方領土交渉を膠着させている。「日本はどこまで自分の国のことを決められるのか」と。
そして緩衝国家ノルウェーを例に、ボーダーランドの非武装化を説く。
戦争という国家・民族単位の大量殺人を、いかに停戦に持ち込むか、そのために私たちが知っておくべき情報が本書には詰まっていました。
