オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

マーチングバンド そのSHARPな音楽世界!

 1.マーチングは、汗と努力の結晶!

 本日は、横浜市小学校マーチングバンド発表会のお手伝いで出かけてきた。マーチングバンド?そう子ども達が管楽器を手に、隊形を変幻自在に変化させながら、演奏するあの驚異的なパフォーマンスのことである。
 聴いている聴衆側としては、ただただ感心しあっけにとられるか、思わず歓声をあげるか、といった反応くらいしか思いつかないのだが、ここに至るまでが実に並大抵でない、とんでもない努力の積み上げの結果なのである。ほいほい自身も、ほんのわずかな期間ではあるけれど、マーチングバンドの指導に携わった経験がある。私のように動作は一事が万事緩慢で、性格的にもほのぼのまったりした癒し系であること位しか存在意義がない人間が、機敏な動作と正確無比な指示が要求されるマーチングの指導を、ほんの一時期とはいえしていたというのは、実に不可思議な話なのだが、世の中「何でこの人がこんなことしているの?」という現実に出会うのは、政治家の世界に限った話ではないのである。

 さて、子ども達が集まって来てしまう前に(とにかく子ども達はマーチング大好き!なのだから)、まず埃をかぶって音楽室の隅に積まれたままになっているユニフォームの整理やちゃんとピストンが動くか、バルブは曲がっていないかどうか楽器のチェックをしておかなければならない。子ども達は、さすがに楽器を振り回して喧嘩をすることはないが、楽器に関しては、非常に数多くのトラブルに直面する。毎日がメンテナンスに追われていると言っても過言ではないのである。

 次に、集まってくる子ども達のうち、かわいい新入部員たちは100%音が出ないので、音が出せるようになるまで、ていねいな指導が必要となる。無理矢理マウスピースに唇を押しつけて鳴らしたり、唇をきつく締め付けているのでピッチが上がってしまうのを、管を伸ばして調整したり、その場しのぎで何とか音がでればいいという指導ではダメなのである。

 楽器が決まり、譜読みが進み、少しずつ曲らしく聞こえる頃には、もう夏休みである。ちなみに譜読みも、もともと楽譜を見てもちんぷんかんぷんなメンバーが必ずいるのだから、どの音がどの指使いで鳴るのか、これまた手取り足取りで教えていかなければならない。

 小学校にマーチングバンドがある場合、たいていの場合は運動会やお祭りで発表の機会が用意されている。夏祭り、運動会、秋祭り・・。ドリル演奏のために、フォーメーションを考えコンテを書きこみ、子どもたちが歩く練習を始めるのは、なぜかあの暑い盛りの時期になってしまうのである。ガードがある学校の場合は別途ガードの子達の指導も始めなければならない。

 いやはや、文字通り子ども達と指導者の汗と努力の結晶が、あの「マーチング」なのである。本当にお疲れさま。ご苦労様の一言に尽きる。本日の演奏についても、どの学校も本当にすばらしい出来映えだった。