2009-08-01から1ヶ月間の記事一覧
終曲に向かい、限りなく透明に近づいていく音楽 イエスが息を引き取り、埋葬の場面へと音楽は、ようやく大団円を迎える。すべてが澄みきった透明感のある音に変わっていく過程の中で、私は最後の有名な合唱よりも、その前の67曲めの静けさや63曲目bのた…
美しすぎるアリア 声楽曲を聴く喜びは、いろいろ挙げられようが、その上位に「美しい旋律を最上の歌声で聴くこと」がランクインされるのは、間違いないことだろう。 では、このマタイ受難曲で一番美しい旋律はどこか?それは、49曲目のソプラノアリアであ…
エヴァンゲリストとしてのペーター・シュライアー 日本の若者達は、アニメの「エヴァンゲリオン」は知っていても、エヴァンゲリストをご存知だろうか?そのまま訳せば、福音史家ということになるだろうが、マタイ受難曲を聴くにあたって、平たい言い方を許し…
二十七曲の緊張感!「宗教曲を聴いても眠くなってしまうばかりで・・」と本音をこぼす御仁がいる。いや、宗教曲に限らず、クラシックというご大層な音楽自体が、心していないと「少なからず眠い」ものなのかもしれない。 少々うとうとしながら聴いていた人も…
心に沁みるコラール 十五曲 十七曲 四十四曲 五十四曲 六十二曲 吉田秀和氏が「私の好きな曲」の中で、次のように書いている。 とにかく『マタイ受難曲』の感動の中には恐ろしいものがあり、その迫真性という点からいっても、悲哀の痛切さには、耐え難いもの…
筆者の所属する合唱団には、自分の父ほどの年齢でありながら、音楽をこよなく愛し元気に歌い続けていらっしゃる先輩が何人もいる。そのお一人Fさんから、練習の帰り際に「これをお聴きなさい。」とDVDを手渡された。タイトルを見るとカール・リヒターの…
富士山麓の山中湖にお気に入りのペンションがあり、何度か利用させてもらっている。とにかくここは、富士の眺めがいい!マスターの料理が美味い!!ワインや酒の種類が豊富!!!と三拍子揃った宿なのだ。夜な夜なマスターと杯を傾けながら飲み明かすことが…
7/19(日)14:00開演横浜紅葉丘合唱団 創立55周年記念 第22回演奏会神奈川県立音楽堂(木のホール)にて 55周年、現在活動を継続している合唱団の多くが戦後に発足した団体であることを思えば、紅葉丘合唱団は、十分に「老舗」の暖簾を下げる…
6/27(土) 14:00 開演 梅雨の晴れ間に 2009 「男声合唱の響演」品川区立総合区民会館 きゅりあん 大ホールにて 若い頃の歌った仲間とともに、昔取った杵柄よろしく男声合唱を楽しむ。名古屋大学男声東京OB合唱団、横浜国立大学グリークラブ…