オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

2023-11-01から1ヶ月間の記事一覧

オヤジのあくび590

梓澤要「方丈の孤月」を読む 前半は、煩わしいとさえ感じる中世貴族社会の人間模様の中で、若い鴨長明が要領よく立ち回れない様子が描かれている。由緒ある下鴨神社の御曹司としてのブライドや両親を亡くした哀しみが、主人公のコンプレックスの背景にあるの…

オヤジのあくび 589

ピーノ・アプリーレ「愚か者ほど出世する」 本書は動物行動学者のローレンツ教授にインタビューした経験から始まる。「人間の知恵は必要があれば、いつでも解決の出口を見つけ出す。しかし、ひとたび解決法を見つけてしまうともう知能を使う必要はなくなる。…

オヤジのあくび588

山崎慶子「グランマの本棚から」を読む 読み聞かせの予定表が送られてきて、第一回目は2年生。「そうか、低学年なら絵がある本がいいかなぁ。紙芝居にチャレンジしてみるのもいいかもしれない。」などと、例によって取らぬ狸の皮算用を始めてしまう。 読書に…

オヤジのあくび587

中島義道「カイン」を読む タイトルの「カイン」は、旧約聖書で弟アベルを殺した兄であります。主によって殺されぬ「しるし」が付けられたカインは、苦しみ悩み続ける日々を送る。本書では青年Tに寄り添いながら、彼が立ち向かい排除していくべき相手は何な…

オヤジのあくび586

野口五郎「芸能人はなぜ老けない」を読む 本書の最初に役職と威厳の話が出てくる。威厳を保とうとすることは自ら進んで老けようとすることだと、野口五郎さんは言うのだ。エンターテイナーに役職はないし威厳も必要ない。なるほど郷ひろみさんの若々しさには…

オヤジのあくび585

伊東乾「笑う脳の秘密!」を読む 初めに音楽の話が出て、呼吸をしていない表現=うたっていない音の課題を指摘している。テンパる→呼吸が浅くなる→表現が不自由になっていく感覚は、ボクも日頃合唱や琵琶歌で音を出しているので身につまされてしまう、 自分の…

オヤジのあくび584

相田一人「父 相田みつを」を読む。 頸椎症のせいか? 肩や首周りが痛い。本の初めに筆者が「姿勢をよくしろ!」と父から言われた話が出てくるが、身に染みてその通りだと思う。姿勢の話に限らず、相田みつをさんが書かれることはいちいちごもっともでありま…

オヤジのあくび583

伊藤悟「ひょっこりひょうたん島 熱中ノート」を読む 著者は「ひょっこりひょうたん島」を記録し尽くした少年です。ひょうたん島の放送回数は1224回。今ならスマホで動画撮影すれば済むようなことを、ひたすらセリフや字幕、背景、人形の動きをノートに書き…

オヤジのあくび582

桑田佳祐「ポップス歌手の耐えられない軽さ」を読む 桑田佳祐さんは茅ヶ崎で育ち、ボクは隣町の辻堂で育った。時代も重なっているので取り上げている音楽体験や、地域の雰囲気をボクも味わっている。だからこそかなり共感して読み進めることができる。 この…