オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

2020-01-01から1年間の記事一覧

オヤジのあくび156

「ジャズる縄文人」(金子好伸著)を読む 「ジャズる縄文人」(金子好伸著)という本を読んだ。コルトレーンが出てきたかと思えば、鶴見区下末吉台地の話になり、縦横無尽に書きまくった原稿を、とにかく一冊の本にしてしまいました・・・という感じ。 縄文人が…

オヤジのあくび155

スチュアート・シャンカー「落ち着きがない」の正体 を読む まずセルフレグという言葉に出食わす。セルフコントロールという考えでは、なぜうまくいかないのか?それを解き明かすのが本書であります。 セルフコントロールを自己制御と訳すなら、セルフレグは…

オヤジのあくび154

小池百合子「女子の本懐」を読む 女性として初めての防衛大臣就任。本書の中にオンリーワンという言葉が何度も登場するが、就任という事実が既にオンリーワンであり、自分でなければ、なし得ないはずの何かを模索し続けた過程は、十分に想像できる。 彼女の…

オヤジのあくび153

名作を読む79 ボーモン夫人「美女と野獣」を読む 美しい女性とワイルドな風貌の男性のカップルを、本編のタイトルを借りて「美女と野獣」などと呼ぶことがあるが、それは見かけだけの話で、作者が言いたいのは、もちろん心のあり様なのだ。 それにしても上の…

オヤジのあくび152

名作を読む78 ドーノワ夫人作「森のめじか」を読む 若く美しい王女、凛々しい王子、魔法使い、王女の立場を狙う母娘、仙女…。おとぎ話のオールスターゲームのような話です。 カニの魔法使いのせいで、15年間、陽の光を浴びてはならないデジレ王女が、お付き…

オヤジのあくび151

名作を読む77 ブレンターノ作「ゴッケル物語」を読む。 主人公ゴッケルは元伯爵でしたが、戦争で城が壊れ、今は王様に、ニワトリとキジの飼育係として使える身です。ところがある時、ちょっとしたことで王様の怒りを買い、お城を解雇されます。向かった先は…

オヤジのあくび150

ハーモニーは、声の握手! 親愛の気持ちを表すために、世界中の人々が自ら手を差し出して握手する。 ハーモニーも自ら進んで声を出すことでハモり始める。おずおずと恐る恐る発声しているのは、爪の先と先がちょこっと一瞬触れたようなもので、ハモらない。 …

オヤジのあくび149

未来を勝手に思い描き、夢想する2 池田総理が所得倍増計画を打ち出した時に、人々はどのような将来を思い描いただろうか?そしてそれはどのくらい実現したのか?冷戦終結後グローバリゼーションが叫ばれた時に、世界の人々は現在の矛盾葛藤を予測し得ただろ…

オヤジのあくび148

未来を勝手に思い描き、夢想する1 自分の未来、街の未来、大袈裟で手に余るけど国の未来、世界の未来について、どこまでスケジュールが立てられるか?意識上にあることが大切だと思っています。 二つ例を挙げると、まず自分のこと。私は今64歳なので、平均寿…

オヤジのあくび147

情報過多の時代を、どう生きるか?2 知らないままで、わからないできないままで、困っていないならそれを批判する資格が周囲にはない。大きなお世話なのだ。 政府が躍起になっているマイナンバーカードとそのポイント付与、今夏のコロナ追跡アプリCOCOAもス…

オヤジのあくび146

情報過多の時代を、どう生きるか? 情報化時代がやってくる!とは、もう40年以上前から言われていて、実際にそうなった。予想と違った部分はもちろんある。未来への投資として、人は自分自身を教育するのだけれど、情報工学を学びプログラマーになった友人も…

オヤジのあくび145

生活を潤してくれるもの 刺激が少ない単調な生活が苦手ですか?…と自分に問いかけてみる。答えはYes。 自宅でじっとしていろって言われても、何していればいいのさ。読書?音楽鑑賞?テレビニュース?etc…それだけあれば十分でしょ!と言われそう。 落ち着き…

オヤジのあくび144

時間がかかること 時間がかかれば、それだけ無駄になる。いつから人はそんな間違った想念に囚われるようになったのだろう。速く終えることができれば、その分他のことができる。それはきっと合っている。けれどもそれは本当に速く終えてよかったことなのか。…

オヤジのあくび143

名将野村克也と現場感覚 私は未だに教育現場という言葉に、違和感を感じる。家庭・学校・社会を問わず現場以外のどこに教育があるのか?と。 生涯一捕手を標榜していた野村克也さんにも、現場へのこだわりを感じる。現場以外のどこに野球があるのか?と。 野…

オヤジのあくび142

題して、人生、所詮通り雨。疾風人物伝。 まずは、宗教界から役行者小角。 親父(ぼくの父)が、生前この人物に興味を持ったらしく、よく話題に登場した。修験道の開祖である。弟子の鬼がいて、小角にいいように使われていたらしい。 伝説の一つに山と山との間…

オヤジのあくび141

タケさんの日本近代音楽史11○賛美歌から唱歌・童謡へ ~日本の愛唱歌の歴史を辿る(洋楽編)~サッちゃん、犬のおまわりさん、小さい秋みつけた、おなかのへるうた、ドロップスのうた…大中恩、中田喜直によるこれらの童謡は、磯部俶の提案により集まった作曲家…

オヤジのあくび140

タケさんの日本近代音楽史10○賛美歌から唱歌・童謡へ~日本の愛唱歌の歴史を辿る(洋楽編)~かわいらしい子どもが、きれいな声で童謡を歌う童謡歌手が、子どもたちにとって憧れの存在だった時代があり、たくさんの子どもの合唱団から多くの童謡歌手が育った。…

オヤジのあくび139

タケさんの日本近代音楽史9 ○賛美歌から唱歌・童謡へ ~日本の愛唱歌の歴史を辿る(洋楽編)~ ~日本の音楽と西洋音楽の狭間で葛藤し続けた人々~流行歌。歌が録音されレコードとなり、ラジオから流れてくる音楽をみんなで口ずさんでいた時代がありました。中…

オヤジのあくび138

タケさんの日本近代音楽史8 ○賛美歌から唱歌・童謡へ 〜日本の愛唱歌の歴史を辿る(洋楽編)〜 〜日本の音楽と西洋音楽の狭間で葛藤し続けた人々〜 以前伊沢修二について次のように書きました。「明治のはじめ、日本の音楽教育については、西洋音楽を日本に移…

オヤジのあくび137

タケさんのの日本近代音楽史7 ○賛美歌から唱歌・童謡へ 〜日本の愛唱歌の歴史を辿る(洋楽編)〜 〜日本の音楽と西洋音楽の狭間で葛藤し続けた人々〜 西洋風の山田耕筰と日本の雰囲気が漂う本居長世 下 本居という苗字は、歴史の教科書に国学者本居宣長として…

オヤジのあくび136

タケさんの日本近代音楽史6 ○賛美歌から唱歌・童謡へ 6 〜日本の愛唱歌の歴史を辿る(洋楽編)〜 〜日本の音楽と西洋音楽の狭間で葛藤し続けた人々〜 西洋風の山田耕筰と日本の雰囲気が漂う本居長世 上 赤い鳥の童謡運動の中から「この道」が生まれました。 作…

オヤジのあくび135

タケさんの日本近代音楽史5 ○賛美歌から唱歌・童謡へ 〜日本の愛唱歌の歴史を辿る(洋楽編)〜 赤い鳥から始まった童謡運動 「唱歌、校門を出ず」という言葉があります。先生の教え方にもよりますが、教科書の曲よりもテレビから聴こえてくる主題歌や流行歌の…

オヤジのあくび134

タケさんの日本近代音楽史4 ○賛美歌から唱歌・童謡へ 〜日本の愛唱歌の歴史を辿る(洋楽編)〜 唱歌づくりの最強コンビ 高野辰之・岡野貞一 小学校に勤めていると「最近の小学校では唱歌を教えているのか?」と尋ねられることがあります。小学校は原則文部科学…

オヤジのあくび133

タケさんの日本近代音楽史3 ○賛美歌から唱歌・童謡へ 〜日本の愛唱歌の歴史を辿る(洋楽編)〜 唱歌の生みの親 伊沢修二とメーソン先生 伊沢修二は明治以降の教育に大きな影響を与えた一人だが、音楽取調掛という役職についていた時代がある。彼が明治14年初版…

オヤジのあくび132

タケさんの日本近代音楽史2 ○賛美歌から唱歌・童謡へ 〜日本の愛唱歌の歴史を辿る(洋楽編)〜 フェントンと初代君が代 いわゆる国歌法に「日本の国歌は君が代とする。」とある。当たり前と感じる人が多いだろうが、この法律が制定されるまでは君が代について…

オヤジのあくび131

タケさんの日本近代音楽史1 ○賛美歌から唱歌・童謡へ 〜日本の愛唱歌の歴史を辿る(洋楽編)〜 日本で初めて賛美歌が響き渡った時、人々は本格的に合唱のハーモニーと出会う。 古くは織田信長の時代に宣教師が聖歌を伝え、キリスト教禁教・鎖国後は「オラショ…

オヤジのあくび130

強欲上等! 朝ドラネタ。中断する前になるが椿姫のアリアの世界を理解するために、音が女給のアルバイトを始めたことがあった。人妻、女給、音楽…様々な生き方にマルチにチャレンジする音は「強欲」と言われてしまう。 椿姫のヴィオレッタは、パリの社交界の…

オヤジのあくび129

ネガティブケイパビリティ。 遅まきながらFacebook上での図書紹介で、この言葉を知りました、混沌とした不確実なことを、そのままに受け止める。確定した訳語が未だないらしいのですが、常に私たちは不確実な時間空間の中で生きているわけで、仏教的な色彩を…

オヤジのあくび128

名作を読む76 サンド作「愛の妖精」を読む 妖精、とは言っても人間をからかったり、いたずらしたりする妖精だ。他にも仲の良い双子に対する迷信や怪しい呪いで病気を治す悪魔、不気味な鬼火など、前近代的な小道具が、物語の舞台に現れる。少し昔の民話の要…

オヤジのあくび127

名作を読む75 メリメ作「マテオ=ファルコーネ」を読む。 メリメによるコルシカ島の物語、コロンバにも出てきたけれど、コルシカ島の人たちは思い込みが半端ではない!というのがメリメの見立てのようだ。 息子フォフチュナトは、まだ10歳の子ども。憲兵に追…