放送禁止・発売中止を何度も経験している忌野に「ボスしけてるぜ」という曲がある。給料を上げてくれとせがむ若い社員に、「俺の方こそ上げてもらいてえな ボウズ」「ボーズお前のために 俺の会社はつぶせねえな ボーズ」という返答が歌われる。
世界大不況の今こそ、同じような思いを共有している若い社員に聴いてもらいたいような曲だ。(もちろんこの曲を聴いたからと言って、事態が好転するわけではないのだが)
案の定、中小企業の親父から、総スカンを食らい、放送禁止になってしまう。
そこまで歌って平気なの?そこまでやって大丈夫なの??周囲の「ハラハラ」や心配はどこ吹く風とばかりに、忌野清四郎は過激なパフォーマンスを絶えず演じ続けてきた。それは、彼が正しい意味でロックンローラーであり、また自分の目指す音楽に忠実であろうとしたからである。
彼の叫び声、彼の派手なメイクと衣装・・どれも、もはや二度とお目にかかれない。
でも俺達は忘れないぜ!あんたの歌を!!そして歌に込められたあんたの魂を!!
日本にロックという音楽が、脈々と生き続ける限り、忌野清四郎の足跡は語り継がれていくことだろう。