オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

電子書籍で読んだ「のぼうの城」の映画版を見に行って来た。映像化したことで、登場人物の心理など、俳優の表情からしか伺えなくなってしまった部分はあるが、このストーリーの肝である「多勢に無勢」という追い詰められた感じは、よりリアルに伝わってきた。
主人公ののぼう様は、野村萬斎が演じていたが、田楽踊りは流石に萬斎でなければできない味わいを見せていたものの、総大将としてのトボけぶりは、後半に進むに連れて少々薄らぎ、この役を演じる難しさが感じられた。あと原作当初から甲斐姫以外女性の活躍場面が少ない話だったのだが、鈴木保奈美などもう少しセリフを振ってもよかったのでは?と素人目には思う。
話が終結し、最後に現在の忍城周辺を撮影していたが、傍を上越長野新幹線が走り、往時の面影はない。地名に城の門の名が残っていたり、三成が築いた堤の一部が現存したりする程度だが、このまちにかくも果敢に戦った人々がいたことは、大きな誇りとして人々の心に生き続けるだろう。