オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

運慶に魅かれて2

運慶に魅かれて2

「運慶 リアルを超えた天才仏師」が手元に届いたのでで早速読み始めてみた。運慶の登場以前に確立していた仏像彫刻の様式である定朝様式との対比で語られていく。そこで感じるのは、個人の才能が誰にも真似できず、また模倣も意味をなさない時、そんな才能をやはり天才と呼ぶのだろう。
運慶派とか運慶流などというものはない。それは運慶の彫刻が様式を確立し、フォーマットを残すような造形方法とは凡そ無縁であったからだろう。それは歴史上の他の天才たちにも同じことが言えるわけで、偉大な表現に似せることが学習にはなっても、コピーは所詮コピーに過ぎないのである。
読み進めていると、東京、横須賀、伊豆の国市など、少し足を伸ばせば運慶仏を拝むことができる寺がいくつかあることがわかってきた。今度運慶について語る日は、きっとそれらの寺を訪ねた日になるだろう。





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