オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

オヤジのあくび91

名作を読む52

ハガード作「ソロモンの洞窟」を読む。

宝物を巡る伝説は、いくつもある。日本にだって小栗上野介がらみの徳川埋蔵金伝説やら戦中のエム資金伝説などがある。この物語は、ダイヤモンドが眠る洞窟の話である。

物語の山場は、三回ある。初めは灼熱の砂漠を喘ぎながら進む場面。次に従者としていっしょにいたウンボバが、実はククアナ王国の正統な王であり、暴君ツワラと戦い王となる場面。最後がお待ちかねのお宝が眠る洞窟の場面。最後までピンチの連続だが、主人公クォーターメンが脱出寸前に掴み取ったダイヤモンドで大金持ちとなる。帰途ヘンリーの弟とも巡り合い、めでたしめでたし。アフリカの財宝伝説から想像力を広げ、ここまで波乱万丈のストーリーに仕立てる作者は、矢張り大したものだと思う。

ルパンⅢ世の冒険には、お宝がつきものだが、ワクワクするのは、一獲千金の賭けのような生き方への憧れだろうか?