オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

オヤジのあくび357

名作を読む84

エドガー・アラン・ポー作「盗まれた手紙」を読む

 


「ボクのこと、褒めてよ! お願い褒めて!」とせがむ子を煙たがる大人は多いだろう。警視総監が持て余している難事件に立ち向かうデュパンと大臣の知恵比べには、背景にそんな心理が動いている気がする。

同じ視点、同じレベルでは乗り越えられない。たしかにそうだ。でもそれを超えたからと言って、上から目線になったり、ちょっとした知識をひけらかすことはダメだろう。

最近のクイズ番組で特にその傾向を感じる。ボク自身は小さい頃からクイズ番組が好きで、一度だけタイムショックにチャレンジしたことがある。一次予選は通過して、東陽町の二次予選会場へ。ロザンの宇治原さんたちと一緒に見事に落ちてしまい、本選には進めなかったのだけど、一次予選でやたらと出身大学を聞かれたことが嫌だった。ボクの大学には在籍当時クイズ研究会なんてなかったし、卒業後もただ暇な時にクイズ番組を見ているだけのおじさんに過ぎなかった。二次予選はすごい問題数を圧倒的な速さで答えないとクリアできない問題で、スピード勝負では、若者に敵わないなと感じた。それでも予選順位は宇治原さんより上に書いてあった← 鼻につく自慢ですね。

この手の知恵比べと似た雰囲気をこの物語には感じてしまうボクでした。