オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

オヤジのあくび652

藤岡換太郎「フォッサマグナ」を読む1

 


本書は地質学の本なのですが、最初に登場するのは若きドイツ人ナウマンです。あのナウマンゾウに名前を残している科学者は地質学者だったのですね。ミュンヘン大学で学び20歳で博士号を取得したナウマンは、お雇い外国人教師として来日し21歳で新設間もない東京大学理学部の教授となります。

彼が打ち込んだ仕事は、日本の地質図作成でした。来日直後から調査旅行に出かけています。野辺山近くの平沢という集落で、嵐の翌朝ナウマンは見たこともない風景を目にします。細長い土地の両側に2000m以上の山が壁のように聳えているのです。後年彼はこの地溝帯をフォッサマグナ(ラテン語で巨大な溝)と名づけました。

ちなみにフォッサマグナの深さは推定6000m。地上に突き出て目に見える富士山やエベレストの高さは映像化でわかっても地中深くとなるとよくわからない。日本は地震が頻発する国で、すぐさま震源地やマグニチュードが発表されるが、これを3D表示にしてプレートとの関係などを図示できないものだろうか。平面上の地図で表しても深さが深いほど実際の距離は遠くなるわけだから、地中の立体表示を是非実現してほしいと願うものであります。

この本を読んでいる時に、四国の西で震度6弱の大きな地震があったのですが、南海トラフ地震との関連について、プレートの擦れている箇所が震源ではないことから関連はなく、正断層的な動きであると気象庁が発表していました。えーっと正断層と逆断層の違いは何だっけ? などと中学生の理科を復習するような有様だったのですが、これも地下の様子が3Dで表されているとわかりやすいと思います。

 


余計な事ばかり書いてしまいました。明日の投稿に続きます。

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