オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

鎌倉芸術館小ホールに、混声合唱団「横浜ルミナスコール」の定期演奏会を聴きに行った。このホールは、合唱の指揮者をしていた頃に演奏経験があるのだが、響きがデスで音楽というよりは演劇向けのホールではないかとの先入観を持っていたが、合唱団の持っている響きが良いためか、今回は残響の少なさについては、ほとんど気にならなかった。
曲目は、ルネッサンスの宗教曲=ラッスス、パレストリーナ、ヴィクトリアが第一ステージ。第二ステージは、三善晃の.  「五つの童画」。ここまでがいわゆるお勉強の発表部分というべきか、現在の合唱団が到達している音楽性を披露している部分。
そもそも一般混声合唱団というのは、必然的に何でも屋のようにレパートリーを広げてしまう傾向があるのだが、しっかり基礎を積み上げる視点を見失わない合唱団は、邦人作品と古典ものから目を離すことはできないだろう。この日はルネッサンス曲も三善晃も十分合格点!欲を言ってさらに高みを目指すなら、古典における純正調のピッチと三善作品を歌いこなすための発声技術のさらなる研磨と言ったところだろうか。
さて、ガラリと雰囲気を変えて、エンターテイメントに徹していたのが、第三ステージ。プロ合唱団の数こそ少ないが、合唱は見聞きしていて誰もが楽しい音楽表現だろう。アルトソロやバイオリンを配し、ファンタスティックな演奏を聴かせてくれた。特にエンジンがかかり、観客の気分がステージ側とシンクロし始めたのは、Every time I feel the spirits
あたりからか。もうここから先は、これがルミナスワールドとでも言わんばかりの演奏を聴かせていただいた。ルミナスの皆様、ありがとうございました。