オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

当たり前だが、日々の生活を支えている大前提が安全安心であるように、平和はすべての人々の願いであるし、本来地球市民としてのすべての生活の前提なはずだ。同時に格差が拡大している昨今ではあるが、人々が平等であることも、一つの理想的な社会像であったはずだ。しかし、平等社会を目指していたはずのソ連が崩壊し、中国の経済はかなり資本主義に変貌してしまった。なまじ社会主義を標榜する国家が独裁政治であるので、よけい社会主義に対する誤解が広がっているのだろう。
そんなおりEテレで、堺利彦幸徳秋水の特集を組んでいた。フランスの大学教授であるレヴィさんが出演され、二人の足跡を訪ねながら取材されていたのが印象的だった。父親がアウシュビッツに送られた経験をもつ彼女の平和への願いが、二人の日本の社会主義者を追究する動機になっているかのように思われた。
日露戦争反対に端を発し、平民新聞日本社会党の結党、そして大逆事件と番組は、二人の活動をなぞっていたが、平和と平等という決してあきらめてはいけない理想に向かって、今何を考えるべきか、行動するべきか、一人一人の視聴者に強く問いかけている番組だった。