オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

そんなに速く話すと・・・

そんなに速く話すと・・・

言語には、その発音構造によって正確に聞き取ることができる適正な速さがあると思う。極端に母音を発する回数が多く、しかも高低のイントネーションで意味を聞き分けている日本語の適正速度は、どのくらいなのか?よくNHKのアナウンサーの発音や速度がお手本として、引き合いに出されるが、NHKもニュースとドキュメンタリーでは、話す速度が違う。
私は、一応教育関係者なのだが、小学校では音読カードという宿題を毎日のように出しているが、同じ3回読むにしても、ゆっくりを1回、普通を1回、少し速くを1回などと方法を工夫すると子どもたちにより適正な速さが感じ取れるようになるのではないだろうか。
いにしえの奈良・平安の頃は、もっとずっとゆっくり話していたと聞く。歴史的にはその後の武士の登場、最近では漫才ブームやラップ音楽の影響を受けて、日本語の話し方はとても高速化していると思う。それも「。」から「。」までをフレーズと捉えるならば、フレーズの立ち上がりから後半に向けて加速する傾向を感じる。息は加速したままで吸われるので、当然そこから先は速くなってしまう一方である。
もちろん速く話せば、それだけ短時間に多くの情報をやり取りできるのだが、如何せん精神衛生によろしくない。日本語の美しさを感じ取れる言葉の選び方は、もちろんだが、その速さにも気を配ってみてはどうだろうか。





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