オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

音楽の源とは?1

〜込み上げる叫び 流れ始める声〜

初めに楽譜や形式的な枠組みがあったわけではない。何かアメーバー状の得体の知れないエネルギーがあった。それは喜びかもしれないし、痛みや苦しみ、あるいは怒りかもしれない。とにかくそれが音に変化した瞬間があった。
概ね、叫びに近い形で、音になっただろう。聴き手はいない。一人で泣いていただけかもしれない。
やがて、叫びは言葉を獲得し、歌に近いものとなる。言葉は概ね神への祈りや願いだったろう。神に登場していただかなければ、人々のやりきれない思いを受け止めてくださる場所がなかったのだ。きっと。
それを共有し始めたのは、祝祭的な場面か?神に祈る場面か?当初呪術師が、一手に引き受けていた場合、密室的な空間だから共有しようがないけれど、やがて開かれた場面で複数の司祭なり、巫女らなりが、似たような歌を歌う場面が公開されたに違いない。キリストだって歌っていた。そして、人々も歌い始める。