オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

オヤジのあくび573

長友佑都「日本男児」を読む

 


熱い! 長友選手のエネルギーの源が、中学校時代のサッカー部顧問井上先生との出会いに見つけられる。ガキ大将だった小学校から両親の離婚という家庭環境の変化、そして地元有名チームのセレクション落ち、入った中学のサッカー部では練習よりもゲームセンター通い。そこから現在の長友選手を想像することは難しい。けれど熱い選手を育てたさらに熱い先生がいたのだ。とりわけ中学校当時はスタミナがなかった長友佑都が駅伝大会出場をきっかけに持久力を身につけていく過程は、指導者冥利に尽きる。現在も最前線からバックまですごい速さで往復している長友選手のスタミナは、この頃から育ってきたのだ。

サイドバックというポジションについたのは、明治大学のサッカー部の頃。やったことのないポジションに初めは変えて欲しいと監督に直訴したエピソードが出てくる。そしてこの頃長友選手を椎間板ヘルニアの痛みが襲う。初めてのポジションに腰痛。けれど体幹を鍛えるトレーニングを積み重ねることで、一対一でぶつかり合うサイドバックのポジションで力を発揮していく。逆境を乗り越えていく姿は、やはりさすがの一言に尽きる。

この本はサッカー選手長友佑都の成長の記録であります。そして24歳にしてイタリアの名門インテルで活躍していた時に描かれています。常に課題を見つけ克服する方法を探し続けてきた長友選手が、本書の最後の方で心に余裕をもつ大切さにふれているのが印象的でした。

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