名湯草津温泉でプチ湯治 2
二日目。部屋に朝日が差し込み、少し早起き。朝風呂を浴びた後、一人で散歩に出かける。明日の朝から入りたいと思っている共同浴場「千代の湯」「地蔵の湯」「白旗の湯」の場所を見て回る。それから有料施設だけれど「大滝の湯」。歩き回っていると草津温泉には坂道が多く、傾斜地に温泉街ができたことがよくわかる。朝六時の温泉街は人通りがなく、気温も低く、さわやかな散歩を楽しむことができた。
二日目午前中は、今回の旅行最大のイベント=本白根山ハイキングに出かける。バスターミナルから殺生河原までバスで進み、そこからロープウェイに乗り換えて、山頂駅へ。さらにコマクサリフトで本白根山を目指すというお手軽且つしっかりおいしいところは見てこようというちゃっかりイベントなのだ。
実は先月までは、バスを乗り継ぎながら渋峠か横手山の近くまで進み、スカイレーターに乗って2300mの山頂の景色を楽しもうと思っていたのだ。ところが、白根火山湯釜付近の火山活動が活発化したということで、バスが殺生河原までしか進まなくなってしまった。つまりその先の白根火山や渋峠方面へは、交通手段がなくなってしまった。そこで今回のルートと相成った由。
シャクナゲ?の咲く道をバスは殺生河原へと進む。ロープウェイに乗り換えて、ゴンドラから草津温泉の街を見下ろす眺めが素晴らしい。ところが降りると熊が出没するとか物騒なことをアナウンスしており、天候の急変や落石とともにちょっと心配。そのいかにも熊がひょっこり顔を出しそうな笹薮茂る木道を抜けると、コマクサの群生地が大きくへこんだ窪地=空釜(からがま)の周りに広がっている。そろそろシーズン的には終盤だろうが、礫地に咲く可憐な花にしばし見とれていた。
この辺りには落石注意の看板もあり、情けないことに自分自身もすべって転んでしまう。筋力が衰えているとは、同行者の指摘。しばらく進むと黄色い花が咲いている。コキンレイカと呼ぶのだろうか?本白根山の展望台からの眺望は360度の絶景だが、南側の浅間山方向に雲がかかっていたのが少し残念。もっと西側を望むことができるところはないかと欲が出て、万座方面へ抜ける道を進み始めたところで、暗い雲とともにガスがかかってきてしまい引き返すことにする。
帰り道。下りのリフトは、飛び出し時の足元の開け方が半端ではなく、自分的にはちょっと怖いくらいスリル満点。草津温泉に戻るバスで運転手さんが新聞記事を片手に、湯釜周辺閉鎖の影響を話してくれた。天下の名湯も温泉だけでは、集客力に翳りがでるのだろうか?
湯畑そばの足湯に浸かり、抹茶ミックスのソフトクリームを食べて、今日のイベントは無事終了。いつもの旅行なら、これでもう横浜に帰るスケジュールが定番なのだが、今回は宿にあと三泊もできるという「ゆったりプチ湯治旅」なのだ。午後はのんびり昼寝と入浴。午後三時過ぎから雷雨となり、午前中に動いておいてよかった。
iPadから送信