オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

プロになる(飯を食う)こととアマチュアを楽しむこと。

夢をもつ、目標を掲げる、プロを目指す。だからそのために日々努力している青少年がたくさんいる。しかし、プロを目指すことと実際にその立場に就くことの間にはかなり需要と供給のアンバランスがある。スポーツ界では、プロ野球選手やJリーガーは、子どもたちにとって憧れの職業だが、実際に野球少年やサッカー少年でプロまで辿り着く人は本当に少ない。最近、男子に学者や博士志向が強まっているようだが、彼らには、人生を賭けて研究に没頭できるテーマ見つけられる幸運を祈りたい。
ただ、スポーツ選手に限らず、プロへの道が極めて狭き門であり、且つ生活面でも不安定さが伴うことは芸術家なども同じで、需要と供給のバランスが極めて悪い。だから、プロとしてそのジャンルと「結婚」してしまうのか?アマチュアとして「一生の友だちづきあい」をしていくのか?その分かれ目が大切な気がする。

ところで、教育の中には、別にプロを意識しなくても、日々の生活にとってこのくらいの基礎知識技能は持っていてもいいんじゃないの?という内容がずいぶん含まれている。数学など特に顕著で、数学のプロと言ってよい数学者になる人は極めて少ない気がするが、全国民の数学に対する平均的な知識技能思考力を高めたいのだろうか?学校は一生懸命教育しているし、あまり乗り気でなくても試験科目のメインに、堂々と登場するので、みんな頑張っている。教育の内容には将来のキャリア形成に直結しない部分があるので、勉強している自分と、未来の自分を上手く重ねて画像を結ぶことができない青少年は、これまた多い。

ところで、プロ志向をやめてしまえば、もちろんアマチュアで楽しめばいいのだが、スポーツも音楽も美術も、そういうことになると学校教育で獲得した知識技能が、少し役立ち始める。学校時代に一度もサッカーをしたことがない人は少ないはずだし、コーラスをした経験も絵筆を握った経験もそれなりにあるからだ。学校教育で盛んに強調している「生きる力」とは「趣味に活かせる力」でもあるらしい。