オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

オヤジのあくび156

「ジャズる縄文人」(金子好伸著)を読む

 

「ジャズる縄文人」(金子好伸著)という本を読んだ。コルトレーンが出てきたかと思えば、鶴見区下末吉台地の話になり、縦横無尽に書きまくった原稿を、とにかく一冊の本にしてしまいました・・・という感じ。

縄文人が広い太平洋を遥か南アメリカまで渡っていくという壮大な話が出てくる。バヌアツ共和国のエファテ島から縄文土器が出土した記事などを紹介している。縄文文化が環太平洋圏に広がって、スペイン人が入っていく前の南アメリカにそのような文化が息づいていたとすれば、何だか夢がある。だって地球の裏側ですぞ。

もう一つ、信仰の対象についても、ヤマト政権の中枢を弥生人とした上で、比較している。なかでも里芋を供え、月を信仰の対象にしていた下りが新鮮だった。何もない野原に神事の必要がある時だけ、依代を供える。そこには社も何もない。お願いする、請求するカミとしてのアマテラスやトヨウケオオカミではなく、日々の幸せの領収書を渡すように、名もないカミを祀る。バカボンのパパならば「それでいいのだ」と言うだろうな。