オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

2024-10-01から1ヶ月間の記事一覧

オヤジのあくび689

祝田秀全「建築から世界史を読む方法」を読む2 ロマネスク建築の傑作として本書に登場するのが、斜塔で有名ならピサの大聖堂。著者は世界史の先生だから、建築当時の社会背景など解説されていることがありがたい。この聖堂はピサの艦隊がイスラームの艦隊に…

オヤジのあくび688

祝田秀全「建築から世界史を読む方法」を読む1 世界史のテキストには、建築様式の移り変わりが記載されている。ビザンツ様式→ロマネスク様式→ゴシック様式という具合。 でもビザンツの前に、すばらしい建築群を残した帝国を私たちは知っている。その名はロー…

オヤジのあくび687

渡辺信一郎「中華の成立 唐代まで」を読む3 始皇帝が始めたことは実に広範に及ぶが、国内の幹線道路網および駅伝制を整備した実績も大きい。人・物の移動がスムーズならば経済は発展していくのだから。 本書は続いて、漢の領土を広げて大帝国を築いた武帝と…

オヤジのあくび686

渡辺信一郎「中華の成立 唐代まで」を読む2 国内の民を戸籍に登録して管理する。登録したら租税・軍役を課して国を強くする。その戸籍を最初に作った人が秦国の商鞅でした。実際、秦国は最強の国となり、やがて始皇帝の時代を迎えるのです。 それまでの血縁…

オヤジのあくび685

渡辺信一郎「中華の成立 唐代まで」を読む1 お江戸コラリアーずで組曲「ハレー彗星独白」の「弥生人よ きみらはどうして」という歌を歌った。大岡信さんの詩に、吉野ヶ里遺跡を思わせる集落が描かれている。周囲に塀や堀を巡らした村の原型は、中国古代、殷…

オヤジのあくび684

「養老孟司の〈逆さメガネ〉」を読む 養老さんは、東大紛争の頃、助手だったそうで、あの紛争の最中に学内にいて様子をリアルに見ていた。本書で改めて問いを投げています。結局学園闘争とは何だったのか、誰が説明して、誰が責任を取ったのか、全てがうやむ…

オヤジのあくび683

草野友子「墨子」を読む 非攻。墨子は侵略戦争を大量殺人と位置付け、なぜこれが不義でないのかと主張します。そして実際に戦闘集団を組織して、大国から攻撃を受けている弱小国の救援にあたるのです。実際にどのようにして城を守ればよいのか、その具体的な…

オヤジのあくび682

田丸ようすけ 漫画「竜樹」をKindleで読む 仏教に取材した漫画と言えば、手塚治虫の「ブッダ」を読んで以来になります。手塚治虫は様々なエピソードを元に彼一流の脚色を施していますが、本書も架空の人物を恋人役や弟子として配置するなど、劇画としての演…