教育
理系科目とボク 勘で「多分そうだろうな」と感じて、わかってしまう学習と、自分の言葉で説明できないと先に進みにくくなってしまう学習があるとすれば、中学校の数学にはその境目が今もある。偉そうににそんなことを書くのは正規職員退職後、バイト的に県内…
米山文明「声と日本人」を読む+日本語のためのボクの発声教育試論3 いろいろな声の出し方のうち、始めに教え始めていいのは、地声(表声)と裏声の違いだと思います。ここで言う裏声とは抜いたファルセットではなく頭声的な響きを伴った声のことで、有名な弓場…
米山文明「声と日本人」を読む+日本語のためのボクの発声教育試論2 小学生期の音楽、主に歌の話をします。ここ30年間くらい低学年に最も人気のある曲は、となりのトトロの「さんぽ」でしょう。たしかに子どもたちに好かれる要素が揃っている曲です。けれど音…
北野武「新しい道徳」を読む2 話題は、インターネットによる世界支配、清く貧しく美しくに戻れない人々、和を持って尊しとなす、モーゼの十戒へとジャンプを繰り返していく。そして、過酷な氷河期の環境を集団として生き残るために道徳の卵のようなものが生…
北野武「新しい道徳」を読む1 最初にツッコミを入れるのは、道徳の教科書。小学校1年生に「自分を見つめさせて」どうするの? と。そりゃそうだよなぁ。昔は「何言ってんだか」という白けた目で授業を受けていた子どもがクラスに3〜4人はいて、そんな子の視…
水谷修「夜回り先生」を読む 子どもたちの心は、とても柔らかい。硬い殻に包まれてはいないのだ。そして周囲の環境によって大きく揺れ動く。自力ではどのように努力しても乗り越えられない壁を、私は差別だと感じる。多数対一人の構図が多いいじめ、子どもに…
音楽授業のキモ、それはリズム。 心臓が動いていない人はいない。私たちはいつも心臓の拍動を内に秘めている。内なる拍動から外に向けたリズムへ! 拍動は、バウンドするリズムなんだから、拍と拍の間に音楽がある。日本の宴会手拍子と西洋の指揮者が感じる…
フェリチタス・ムーへ「シュタイナー学校の音楽の授業」を読む2 音・音楽との出会いをどのようにセッティングするか。著者はとても計画的にかつ慎重に用意する。音階、言葉、リズム、音と身体の動きをリンクさせる学習、イメージを豊かにするファンタジーを…
フェリチタス・ムーへ「シュタイナー学校の音楽の授業」を読む1 直接的には形を捉える事が困難な「熱・光・音・電気」を形而上学の世界から引っ張り出してきたのは、物理学の功績であろう。しかし、それら物理現象が数式で表しにくい人の心や脳にどういう影…
「さっさと帰る。」ができない学校の先生方へ2 昔ある時(=最近ではなくて20年位前の話)年下の同僚にこう言われた。「武部さんって、ふだん仕事中(=学校にいる間)は酔っ払っているみたいなのに、酒の席になると真剣に教育の話とか始めちゃう。」ちなみに私は…
「さっさと帰る。」ができない学校の先生方へ1 超過勤務が多い代表的な職種として、公立学校教員を取り上げます。 そりゃ、帰りたい。だけど帰れないでしょ! 間髪を入れずに返答が返って来そうです。さっさと帰る、年休等で休む、これらが何とも実行しにく…
肩書き・敬称としての先生 先生に限らず、社長、大臣etc、肩書きで呼ぶべき人は多い。本当は「〜さん」でもよさそうだが、格好がつかないらしい。これは、本当にその方を尊敬する信頼しているかどうかとは、別問題の場合がある。 教師という職業について言え…
教職員の多忙化について考えてみた3 何でも教えておかなきゃ!からの脱却。 私が教員になったのは、1979年の4月でした。その頃は教えていなかった科目や内容が、今はあります。 小学校低学年の生活科。1・2年生から社会科と理科がなくなりました。 総合的な…
教職員の多忙化について考えてみた2 なぜ会議に追われているのか? 子どもが下校すると、一息つくまもなく即座に会議が始まる。サポートが必要な子の学習を見ている余裕はない。そちらの方が大事なのに。 なぜ、こうなったのか? 長いこと勤務している小学校…
教職員の多忙化について考えてみた1 教え甲斐がある部活から、担当だからやらされている部活へ 部活動は、教育課程の外にある活動で、少しだけ手当ては出ますが、本来は給料の対象外であります。「部活を通して健全な子どもたちを育てる」この目的に異を唱え…
学校の先生というステレオタイプ ほとんどの人が、学校の先生と接したことがある。その出会いが幸であれ、不幸であれ、学校の先生って、こんな感じというイメージを多くの人が持っている。 何と世の中には、自分も将来学校の先生になりたいと思う子どもたち…
温故知新。昭和の先生、最後の悪あがき5 60で辞めて、80過ぎまで、趣味三昧もいいけれど、仕事こそが生きがいだった場合は、やはりそれなりの喪失感は、あるだろう。働けるならば、無理のない範囲で働いた方がいい。私はそう思う。 私の場合ですが、そもそも…
温故知新。昭和の先生、最後の悪あがき4 もう一線を退くべき。そのような心の声は、絶えず響いている。すでに少々老体ではあるけれど、まだ少しでも役に立つのであれば、教育現場に関わり、微力ながら子どもの成長に関わりたいと言う我欲もある。 非常勤講師…
温故知新。昭和の先生、最後の悪あがき3 多様な子どもの育ち方への対応。 チョーク一本で勝負。昔はよくそんなプライドを持った先生がいらっしゃった。 生徒が45人、一斉に黒板の方を向いて、静かな教室で講義を受ける。私もその時代に学級担任をしていたけ…
温故知新。昭和の先生、最後の悪あがき2 なぜ、こんなに教員が忙しくなったのか? 本当は授業が終わったら、職員室に寄らずに帰ればいいのだ。実際、立場が非常勤講師だから、今はそうしている。 正規職員か臨時任用職員の場合は、年度が変わると、学校組織…
温故知新。昭和の先生、最後の悪あがき1 ぼくが大学に通っていたのは、1975年4月〜1979年3月。教育学部だったので、卒業と同時に教員免許をいただき、ありがたく現在まで使わせていただいています。もう卒業してから42年余り。 中国では、学校の先生のことを…
大学はこの先どうしていくつもりなのか?2 インターネットの普及によって、学歴の価値は上がるのか?下がるのか?私は、どこそこの大学で学んだ履歴などは、ますます関係ない社会になっていくと予想する。 だから医者、弁護士、教員etc…ある種の国家資格取得…
大学はこの先どうしていくつもりなのか?1 コロナ禍の施設料に限らず、入学しない場合は返してもらえない入学金など、大学にはよくわからない負担金?がある。 なぜ、そのお金が返金できないのか?十分な説明がなされているのだろうか?集める学費について、…
藤原和博「公立校の逆襲 いい学校をつくる!」を読む 地域と連携しながら、地域に根ざした学校をつくるという発想は、「チャータースクール」などのアメリカの教育改革に関する本を読んだ頃からだったか?もっと前からだったか?ある学校では特色ある学校づ…
タケさんの教育論13 教育の個別化と老若男女が集う未来の学校 今回のコロナ休校で、はっきりわかってしまったのは、先生が目の前に居なくたって学習だけならオンラインで進められるということ。現在はまだオンライン環境が整っていなくても、いずれは整備さ…
なぜICT環境が整っていないのか? 長かった3月〜5月の休校期間、子どもたちはどのように自宅で学習しましたか?ほとんどの学校では、プリントを配布して、登校日に提出する形だったのではないでしょうか?zoom等を利用して、双方向のやり取りが可能な学習が…
不規則連載 タケさんの教育論11 教育と行政3 話は、今年いっときニュースを賑わせた9月入学論議。9月入学または始業に変わることで、様々なメリットやデメリットが想定されると考えた挙句、此の意見は元気がなくなってしまった。 私は思う。文科省やら政治家…
不規則連載 タケさんの教育論10 教育と行政2 よく学校に物を申してもラチが開かないから教育委員会に訴えてやる!と憤懣やるかたない方を見かける。子どもが通う学校での対応に不満を持たれたのであろう。しかしながら、教育委員会に訴えたことは、ほとんど…
不規則連載 タケさんの教育論9 教育と行政1 2月末。それはあまりにも突然だった。総理大臣が全国一斉の休校を要請したのだ。もちろん保護者も学校も、びっくり仰天!しかし、なぜか?大きな反発や混乱もなく全国で休校措置が取られた。大義名分はコロナウィ…
不規則連載 タケさんの教育論8 なぜ?集団やグループで学習しているのか? 以前に子どもの教育権、教育主体について、学校に行かなかったエジソンを例に書きました。今も昔も学校という組織や集団に適応が難しい子どもたちはたくさんいる。だから、学習は何…