オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

オヤジのあくび517

春野草結「歩いて旅する 熊野古道・高野・吉野」を読む3

 


那智勝浦に泊まり、二日目は熊野三山へ。世界遺産熊野古道もおいしいところ取り的に大門坂を少し歩きます。ところが朝からの雨、苔むす道を転ばぬようにこわごわ歩いていては感慨が湧くゆとりかない。さらに467段の階段を登って那智大社へ。お隣りは青岸渡寺で三重塔と那智の滝を望める観光パンフレットでお馴染みの景色。雨で山に靄がかかった感じが今回ならではかな? ボクは職業柄以前は毎年のように華厳の滝を見て来たのだけれど、流量、速さ、幅など、やはり趣きが随分と違う。

那智大社に向かう参道に、石彫の職人山口さんの店があり、特許と裏に書いてある本当の重いと石でない軽い彫り物の見分け方を教えてくれた。不思議なことに同じ価格を付けていたのはなぜだろう?

熊野速水大社は、駐車場が境内と隣接していて、雨の日にはありがたい場所。神宝館の前に武蔵坊弁慶に関する掲示板があり、熊野別当と関わりがあったらしいとのこと。那智大社が信長に攻められて焼かれたり、後白河上皇後鳥羽上皇が大変な事業費をかけて熊野行幸を積み重ねたことも熊野水軍という一大勢力の存在と無縁ではないだろう。比叡山の僧兵や本願寺に象徴されるように、我が国の宗教は武力と無縁ではなかった。

大人になってしまうと臆病で怖がりだった自分は脇とりあえずに置いて強がってみないと始まらない場面がある。瀞峡の山彦橋という吊り橋がツアー行程に組まれていて、濡れた吊り橋の上を、屁っ放り腰で渡りました。いやぁ、久しぶりに心底怖かったです。

雨が本降りとなり、本宮参拝の後は大きな鳥居を見てホテルへ。靴が中までびしょ濡れになってしまった。ホテルで新聞紙を用意してくれた。部屋は昨日のオーシャンビューから一転して、川向こうに杉の美林を望む部屋。団体ツアーのメリットだと思う。個人旅行ではなかなか泊まれない。

テレビでは桑田佳祐さんが「.時代遅れのrock 'n' rollバンド」について、インタビューを受けていた。桑田さんは学年は一つ上で同じ1956年生まれ。ボクも時代遅れを自称して、守るべきものを伝えるべきなのかもしれない。

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