オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

オヤジのあくび556

ヨハン・ガルトゥング「日本人のための平和論」を読む2

 


領土をめぐる緊張関係について、日本周辺で言えば、尖閣諸島北方四島の問題について共同所有や共同管理という方法を、著者は提案する。国家同士が領土を巡って対立し戦争が起きているが、それ以前に国境を開き互いの人々が交流するという方法があるではないか! というのだ。

私はパシュトゥーン人やデュアランドラインについて、この本で知った。パキスタンアフガニスタンの国境を越えて生活している国家を持たない民族の話だ。主権国家以外に地域共同体がある程度の独立性を保って存在している例が他に幾つもあることを示して、国と国の間の壁を高くするだけでは、一向に解決しない問題があることを著者は語っている。

先に読んだ小林よしのりさんの主張と似ている意見がある。世界中のあちこちで国と国との緊張関係を煽り立てているのは米国であり、日本は対米追従から脱却するべきであるという主張だ。

 


ところでノルウェー出身の平和学者が、なぜここまで日本のことを心配してくれているのか? 邪推かもしれないが彼の妻が日本人であることと無関係ではないと私は思う。

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