この曲はかなり有名で、大好きな人も多い。しかし、シングル曲としては発売されていない。映画「稲村ジェーン」の挿入歌で、同アルバムでは2曲目に収められていたという曲だが、やはり音楽がよくできていると自然人気は広がっていくのである。
桑田の曲は、歌詞の内容の問題等もあって、音楽の教科書には、なかなか掲載しにくい曲も多いけれど、この「希望の轍」など、合唱にアレンジするなどして青少年に広く歌われてよい曲だと思う。この曲には、聴いて「わかりやすい」。聴いて「気持ちが晴れる」。聴いて「元気が湧いてくる」の要素がすべて備わっており、コンサートでの演奏回数が多いのも、肯ける。
話はそれるが、轍とは「車の通った車輪の跡」のことだ。つまり「後ろを振り返り、辿ってきた道を見つめることでこそ、希望が見えてくる。」というのが、タイトルに込められた意味だと考えるのだが、どうだろう?自分を見つめ、負のスパイラルにはまり、未来への抜け道が見つけ出せなくなっている若者達に、このタイトルの意味を想像してもらえ得たら・・・とお節介なことを考えてしまう。