オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

シュトゥットガルト室内合唱団を聴く

シュトゥットガルト室内合唱団を聴く

畏敬する男声合唱団の先輩から、シュトゥットガルト室内合唱団のCDをいただいた。ラインベルガーのミサなどが収録されており、演奏旅行で日本を訪れた際に神奈川県立音楽堂でもコンサートが開かれていたようで、その際にお買い求めになったようだ。合唱に限らずアコースティックな空気を震わせて伝える音楽は、生で聴くに越したことはない。けれど諸事情により生演奏に接することができない人々にとっては、CD等の媒体は、やはりありがたい。
インベルガーのミサは、二つの混声合唱群による二重合唱で、オルガン奏者として名声を博していた作曲者らしく、厚く柔らかなハーモニーが淀みなく流れるように奏でられ、美しい。ほとんど同時代の作曲家であるブラームスワーグナーブルックナーの陰に隠れているが、彼ら程に己だけの音にこだわらなかった分、音楽史で突出する存在として語られないのだろう。でも、ラインベルガーの残したハーモニーは、作曲家一人の個性を越えて普遍的な美しさであり、日本でももっと歌われてよい作曲家の一人かもしれない。






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