一旦家に戻り、妻が用意してくれたおにぎりを食べたあと、午後はさかえ男声合唱団の訪問演奏に参加する。訪問先は、「あさひな」という高齢者施設。最近の男声合唱団は「今もっている技術の範囲で、できるだけ楽しいことを目指す」傾向を感じる。アマチュアなので、それに反論する余地はないのだけれど、可能性を開拓する精神が自分には少々物足りない時がある。
男声であること、合唱であること、誰もが口ずさめる曲を演奏することが、さかえ男声の訪問演奏のウリだろう。実際に演奏中「男の声っていいわね。」という声が聞こえ、いっしょに口ずさんでくださる方が何人もいらっしゃった。
ともに歌ってくださる合唱仲間がいることや感動を共有できる場に居合わせることを、私はもっと幸せに感じるべきなのだと妻に諭され、気づいた。
