オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

オヤジのあくび295

安岡正篤「青年の大成」を読む1

 


知性・知能よりも情緒が大事だと説く。OECD主導による学力調査の結果に振り回されて、全国学習状況の調査結果に一喜一憂している日本の学校教育の迷走ぶりを言い当てているかのようだ。江戸・明治以来日本の教育が欧米に見られない資質を重視してきた成果は、今や探したくても探し出せない。文科省は道徳教育の重視というが、その意図しているところが安岡氏の主張と重なるのかどうか? 疑わしい。

昨今経済的な要因による教育格差が話題になっている。けれど病弱だと、貧しいと、知的に発達が遅いと、忙しいと学問ができないのか? と問う。その結果、国による福祉政策による支援に疑問を呈している。東大王というクイズ番組があったけど、ちょっと人が知らないことを知っているだけでは、何の評価にも値しない。本人が学び問い続けた結果として、備わった徳や習慣が大切にされていた時代があったのだ。学力とは、学んだ結果獲得した力ではなく、学び続けるエネルギーのことなのだ。