オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

ほいほい オペラの公開ゲネプロを聴きに行くー3

 オペラは、総合芸術である。総合と言うことは、料理で言えば「スープ系」というか「ごった煮」なわけで、全体の微妙な味加減が最後の決め手になる。辛すぎず甘すぎず・・。

 タダで聴かせていただき、誠に恐縮ではあるが、オーケストラの「味付け」については一言申し上げたい。当日のオーケストラは神奈川フィルハーモニー。ご当地を代表するオーケストラである。近年、とりわけシュナイト氏を音楽監督に迎えた頃からの向上はめざましい。弦楽器部門ではコンマスの石田氏の影響だろうが、確実に音色に磨きがかかっており、一般への認知度も「題名のない音楽会」出演を通して全国区に広まり、すばらしいオーケストラに変貌しつつある姿を嬉しく思っていたところである。

 しかし、最近みなとみらいホールを本拠地にして演奏を活動しているせいなのか、(県民ホールもかつてはフランチャイズだったはずだが)今回はホールの鳴り具合に合わせた響きとしては違和感をおぼえてしまった。具体的に言えば、三重唱やコーラスの場面で、歌を食ってしまった場面が何カ所かあったのである。オーケストラの音の調節は、ほとんど管楽器のコントロールに負う部分なわけで、今後オペラやミュージカルなどのオケ伴役として、ピットに入る際の更なる精進を期待したいところである。後にも先にも神奈川県には、皆様しかプロオケがないのだから。