オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

若人のハーモニーに乾杯! ハモネプに乾杯!!

 楽譜の読み方とか、よくわからなくても聞き覚えで歌なら歌える。
 高い楽器は買えなくても、歌なら歌える。

 バンドブームが、未だ全盛を迎える前、「合唱」は、青春文化のメインストリートを堂々と闊歩していた。若者は「うたごえ喫茶」に集い、共に「ロシア民謡」を歌い、今はすっかり高齢化してしまった老舗合唱団も、廃部寸前の大学合唱団も。昔は何かに吸い込まれるように若者が集まってきたものだ。

 21世紀に入り、ネプチューンが仕切る「力の限り ゴーゴゴー」という威勢のいいTV番組から、その「現象」はスタートした。若者(学生)のアカペラコーラスグループを、番組で取り上げ、全国の若者に、アカペラブームが広がっていったのである。

 小生は、当時「小学校の音楽教師」を務めていたのだが、番組の人気上昇と並行して、子ども達が「合唱する」ことに目を輝かせ始めたことを鮮明に記憶している。幼い子ども達にとって、伴奏がないコーラスは難しい。とりわけ主旋律を支えるメゾソプラノやアルトは、なかなか音程が定まらないのだが、その「難しい」ことに、子ども達がチャレンジし始めたのである。その背景に番組から聞こえてくるアカペラコーラスの美しさが、子ども達の心をとらえていたことは、疑いない。

 時は10年弱を経て、「力の限り ゴゴーゴー」が進化発展した番組「ハモネプ」は、ますます好調である。

 2010年1月の放送では。「姉と僕」というグループが優勝をさらった。グループ名そのままに、姉3人と弟1人で構成されているグループで、私は勤務の関係で、決勝で歌った「あの素晴らしい愛をもう一度」しか聴けなかったのだが、姉弟である長所、つまり声質がぴったりそろってしまうことや息の合わせ方(フレーズ感)が極めて自然であることが、実によかった。昔、瀬戸てんや・わんやのご両人がやっていた「家族そろって歌合戦」の雰囲気が「ハモネプ」に持ち込まれたようでもある。

 バンドもいいけれど、さわやかなアカペラコーラスも楽しい。今後も当番組によって、素敵なコーラスグループが紹介されていくことを切に願う者であります。