オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

ぼくの合唱団小論

ほとんどの街で、合唱団が高齢者によって占拠されている現状にあって、より幅広い世代が集まる新たな突破口はどこにあるのか?それに対する一つの試みが「港南台アカペラシンガーズ」だ。
定年を迎えて、何か新しい趣味を始めたい。音楽や歌は大好きだけれど、カラオケでは物足りないし、若者が歌う最近の曲はわからない。演歌の世界もちょっと入り込めない。かと言って今から楽器の練習をスタートする決意はなく、楽譜が読めなくてもアマチュア合唱団なら何となく受け入れてもらえそうだ。それが地域の合唱団に足を運ぶ人々の深層心理ではないだろうか?

高齢者の慰みから一歩脱皮して、一人ひとりがシンガーとして自分の歌をもう少し主体的に表現できる場。ピアノ伴奏がないので、自分の音程感を頼りに音を出すしかないという過酷?な条件。そうするとどんな人が集まり、どんな音楽ができるのか?その仮説を検証する場が「港南台アカペラシンガーズ」。
敢えて合唱団という言葉を避けて、合唱グループと名乗っているのは、「団」になってしまうことで、組織優先の論理がまかり通ってしまうグループにしたくなかったから。指導者と団員の上下関係による閉塞感から、同じ仲間としてよりフラットな関係を大切にしたかったから。