オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

へそ曲がり音楽論 1 所詮、美しさは相対的なものだ。

ハーモニーって、美しいと感じる。だからこそ、アカペラのコーラスグループ港南台アカペラシンガーズを作って、またはおそらく倍音が鳴る回数が多い男声合唱団=お江戸コラリアーずで歌っている。純正のハーモニーが、鳴り響いた時は、本当に至福の喜びである。
明治以降、日本の音楽界は、ハーモニーを最上の美しさとして賛美し、教育してきた。ハーモニーを持たない音楽は、さも一段低級であるかのように。
結論から言えば、この著しい偏見は間違っている。ハーモニーを持たないのは、そんな技術に頼らなくても、すでに十分に美しいし、 ハーモニーなど付加する必要などないからである。インドの音楽がそうだし、斉唱であるグレゴリオ聖歌の美しさも、説得力があるだろう。
我が国の音楽だって、私が習っている琵琶などは、ハーモニーがないが十分に美しい。5度と2度で調弦するので、恐らくは歴史上誰かが、三和音の存在に気づいていたと思う。しかし、それを取り入れなかった理由が、きっとあるはずだ。
ハーモニー、とりわけ三和音を基にしたハーモニーによって、世界中あらゆる地域で音楽が創造されているけれど、あくまでもそれこそが最上なのではなく、その美しさに共感している人が多いだけのことなのだ。