オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

オヤジのあくび546

近藤勝重昭和歌謡は終わらない」を読む3

 


美空ひばり、俳優畑から石原裕次郎高倉健ちあきなおみ北島三郎・・と昭和歌謡史を彩る歌手の思い出を語っていく。紹介される歌は、すぐに口ずさむことができるし、声や歌い回しも思い出せる。これが昭和歌謡だったんだなぁ。

本書は、百恵→聖子→明菜と続き、それぞれがどんな歌詞を歌っていたのか? とりわけ売野雅勇が歌詞を書き、中森明菜が歌った「少女A」に突っ込みを入れている。

さらに著者曰く「気障」なジュリー。化身という言葉が文中に出てくるけれど、まさに昭和という時代の歌の化身なのかもしれない。本書から離れるけれど、ザ・タイガースに曲を提供していたのが、すぎやまこういち氏。「シーサイド・バウンド」なんて、恐ろしくシンプルなリズムと和音の繰り返しで、強いインパクトを残す。青島広志曰く「曲がり角の歌」だったのだろう。

ボクの場合だけど、まず歌を聴くとメロディーが耳の奥に残る。歌詞はその次。子どもの頃からずっとそうだった。でも還暦近くになってから詩文先行の琵琶歌を始めて、言葉のもつ重量を改めて学んでいる感じ。昭和歌謡のもっていた歌詞の叙情性、余韻、間合い・・それらが令和の今になって、あまり感じられない気がするのは、昭和オヤジゆえの時代遅れの感性なのだろうか?

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