オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

「映画音楽」は懐かしむものか?

 筆者が居住する区内の音楽グループが集まり、「心にひびく映画音楽のひととき」というコンサートを開いた。リコーダーアンサンブルにピアノソロ、ギターアンサンブルが出てきたと思えば、オーボエのソロが登場する。合唱も女声合唱団が2グループに、筆者が所属している男声合唱団が一つと実に多彩な顔ぶれだ。しかも演奏する曲が、どれも聞き覚えのある映画音楽ばかりとくれば、客席が埋まらない方がおかしい。実際、場内は満席となった。

 少々気になったのが、選曲である。なつかしのミュージカルナンバーにディズニー映画の名曲がプログラムに並ぶのだが、最近の映画音楽があまり聞こえて来ない。ギターアンサンブルの「ハウルの動く城」やオーボエで演奏された「おくりびと」のテーマあたりが、新しい部類なのだろうが、あとはずらりと「なつかしのメロディー」である。

「いい曲はいいのだから、別に古くても一向に構わない。」たしかにその通りなのだが、ロイド・ウェッバーやジョン・ウィリアムスの曲が取り上げられない「映画音楽のつどい」というのも、私には奇妙に感じてしまう。(久石譲がかろうじて入っているか・・)

 映画音楽を演奏し、またそれを聴くという行為は、同時に現在最も活躍している作曲家の音楽にふれる活動である。懐古趣味も結構なことだが、演奏者自身が、現在進行形で創作されている曲にもっと積極的に関わっていくとよい気がした。