オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

正しい間違い方

へんてこなタイトルだが、間違い方には正しい間違い方と具合の悪い間違い方の二通りがある。
まず、一番重症なのは、自分が間違っていることに気付いていない場合で、誰かが教えてあげるか、それとなく暗示してあげるしか方法がない。さらに間違っていることをわかっていながら、一向に直そうとしない人もいる。正解と誤答の違いが根本的に理解できていないのかもしれない。かなり困った状態である。
音楽表現に正解と誤答は、やはりある。人と合わせて作る音楽で、拍の流れを感じたリズムがずれてしまうことは、やはり誤答と言わざるを得ない。拍節感が微妙に変化する中世以前の音楽では、それが一層難しくなる。
もう一つは、やはり音程の話。「思いっきり間違えていいんだよ」とおっしゃる指揮者がいるが、それは本人が修正の仕方を知っている場合の話であって、どうすれば正解に辿り着くのか?わからない人に対しては、失敗経験が本人を迷路に追い込んでしまう場合があると思う。
また、例え話。テスト用紙にボールペンで答えを書くと、もう直せない。(最近は消せるボールペンもあるけれど)鉛筆で書いてある答えなら、あとで気づいた時に消しゴムで消して直すことができる。これと似た話が発声にあると思うのです。身体を固めた状態で出した張った声は、ガチガチで微妙な修正が難しいと思います。かと言ってフニャフニャの声では、音程が作れません。その間に実はハモるコーラスのための発声法が潜んでいると思うのです。お試しあれ。