朝ドラ「エール」第二回で、父親が蓄音機で聴いている「威風堂々」の音に、主人公が気付き、西洋音楽の美しさに目覚める場面が描かれていた。
その前夜、映画館ではなく家のテレビなのだが、是枝監督の「万引き家族」を観た。映像の力、重さがズシンと心に響いた。
音楽にせよ映画にせよ人の心を動かすことが、しばしばある。
そして、音楽にしかできないし、音楽だからこそ伝わったことがある。映画にも同じような事が言えるだろう。
インターネットのおかげで、新たな表現と出会う機会は増えているし、自らが発信者になるチャンスも当面営利を目的としなければ豊富に提供されている。
だからこそ表現のクォリティーが問われるし、結果淘汰されていくのだ。でもめげることはない。おそらく音楽史上最高の作品であるバッハのマタイ受難曲は、メンデルスゾーンが再演するまで、ずっと忘れられていたのだから。
表現者たちよ、己の信じる道を進もう!