オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

オヤジのあくび530

河野太郎「日本を前に進める」

 


何か期待できそう。経験に裏打ちされた行動や発言から、希望が持てそうな気がしてくる。俊足自慢は置いておいて、ワシントンの大学で国際関係学を学び議員のインターンをしていたことや、帰国後富士ゼロックスに入りテレワークを始めた話など、政治家河野太郎を準備するピースの一つになっているのだろう。

国会議員一年生の時、先輩から教わった「小さな丘の頂上に自分の旗を立てろ」の例として、遺伝子組み換え食品への表示問題が書かれています。続いて消費者基本法。この頃は総裁選を戦った岸田さんと同じ問題に取り組んでいたのですね。

政治家の本は、実際に決定の責任を負う立場にある人が、どのように状況を把握してどのような考えに基づいて判断を下しているのかを語ってくれる。外相時代の動き方やODAに対する著者の考え方は説得力を感じた。米中二大強国や欧米がなし得ない日本の強み、例えばキリスト教的な文化背景がないこと、法整備に必要なスキルを有していることを活かすべきなのだろう。

アメリカ留学時に英語の発音で苦労された経験からか、英語教育について熱く語っている。小学校で英語を教えられる先生がいるのか? と指摘ごもっとも。私が教員免許をいただいた1970年代は、小学校で英語を教えることになるなんて思ってもみなかったのだから。オンライン授業についても語っているが、私はみんなが集まらないとできないことを学ぶところが学校だと思っているので、上手な活用の仕方が大切だと思うわけです。

時として舌鋒の鋭さが河野太郎を遠ざけてきた気がする。奇人の小泉純一郎に奇人と呼ばれる資質はなかなかでしょう。でも他の政治家でここまで言ってしまえる人が今何人いるのか? 私は巨大与党の支持者ではないのだけど、彼の今後の動向には注目していたい。

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