オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

オヤジのあくび607

有田秀穂「脳からストレスを消す技術」を読む

 


涙の数だけ強くなれるよ〜🎵という歌があった。この本の中身を言い当てているような歌詞なのです。

筆者によると二大ストレスとは、まず「依存症」=快楽が途切れることから抜け出せない状態。アルコールで考えれば分かりやすいですね。もう一つは「逆恨み」。これは良かれとして行った行為が正しく評価されない。相手から想定していた反応が返ってこない状態だと言います。

人をストレスから解き放つのは、涙と坐禅だと筆者は言う。坐禅については、6年間も自分を追い込み(修行).ストレスには勝てないことを悟ったお釈迦様の話が出てくる。確かにお釈迦様は坐禅を組んでいらっしゃる。結果腹式呼吸なのだが、それがよいらしい。涙は、嬉しい・悲しい・感動・同情など(中には怒りのあまり泣く人もいるが)の涙を流すのは人間だけらしい。

太陽の光を浴びて、リズムを感じて身体を動かすセロトニンレーニングの効用を説いた後、共感脳の話で本書をまとめている。赤ちゃんにとって生後母親と密着している時間がいかに大切なのか? パソコン相手のIT職が生身の人間を目の前にした対面式会議に変更した途端、会議の効率が向上した例。また対面対話型の介護職の人気が高まっているらしい。共感脳は他者との関わりの中で活性化する! と強調しています。

コロナ禍で生身の対話に対する警戒心が生まれ、実際様々なコミュニケーションアイテムで補ってきました。けれど自分がいて目の前に本物の相手がいて、互いの息遣いや表情の変化を感じ取りながら、対話し共感する。共感脳を回復させるためにも、もう一度再スタートしなければならない気がします。

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