オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

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伊勢崎賢治「14歳からの非戦入門」を読む2

 


本書の話題はウクライナへ。

伊勢崎賢治監修『SDGsで見る現代の戦争』より

ウクライナソ連崩壊後に独立すると、親ロシア派住民と親ヨーロッパ派住民がたびたび対立。とくに東部の親ロシア派住民は政府から弾圧され、ロシアへの統合を希望していました。二〇一四年にはEU加盟をめぐって対立が激化。そこにロシアが加わり、武力でクリミアを併合します。ロシアとウクライナは、以前から天然ガスの輸入をめぐっても争っていました]

【クリミア併合直後、ロシアの支援を受けた親ロシア勢力が独立をかかげてウクライナ東部を占拠。ウクライナ軍と衝突が起きました。二〇一五年に停戦合意するも果たされず、二〇二〇年七月、ようやく完全停戦が決定。今後の話し合いに期待が集まっています。また、多くの国内避難民が残されるなど、解決すべき課題も残っています】

 


また別の箇所でこのようにも記しています。

この戦争の「終わり」とは、親ロシア派住民と親ヨーロッパ派住民の「和解」もしくは「民族融和」が達成されることである。

 


『力による現状変更を許さない」ごもっとも。けれどもう一つ正義があると言う。それは国連憲章の第11章(第73条)、そして「非自治地域指定」という考え方だ。

「人民がまだ完全には自治を行うには至っていない地域の施政を行う責任を有し、又は引き受ける国際連合加盟国は、この地域の住民の利益が至上のものであるという原則を承認し、且つ、この地域の住民の福祉をこの憲章の確立する国際の平和及び安全の制度内で最高度まで増進する義務並びにそのために次のことを行う義務を神聖な信託として受託する。」

具体例としては、筆者が東ティモールの県知事の一人に任命された例を挙げている。

 


東ティモールの経験を元に、ウクライナの東部においても、国連の監視のもとで住民投票を実施し、その結果を国連が承認するというやり方で、住民に帰属を決めさせることができないか、と主張する。

 


「自決権の保護に託けた軍事侵攻」を禁止する条約の成立に向けて、われわれの思考を開始するべきなのだ。

 


筆者はさらに言う。「私は、停戦、その先に問題となる武装解除、そしてそれらの実現に必要となる非武装緩衝地帯の確定やその維持、そういう実務を生業にしてきた。」

 

伊勢崎さんの思索行動に一貫した非戦への強い思いがあるのは明らかでしょう。戦いを止めるためであれば、それぞれの国益や思惑に対する政治的なしがらみは後回しにすべき的な発想を感じます。


明日の投稿に続きます。

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