稲盛和夫・山中伸弥「賢く生きるより辛抱強いバカになれ」を読む
概して対談を収録した本は読みやすいし面白い。読みやすいのは話し言葉が活字化されているからだが、同時に相手に通じるように話さなければ対談にならないからだ。もう一つは、対談を設定する妙味にある。対談の向こうに読者がいるわけだから、読者の興味関心を引きつける人と話題を選ばなければならない。
期待に違わず、この本も読みやすく面白い。
書中の言葉から。
稲盛さん「願いというものは、純粋で結晶化されたものでなければ成就しない」
山中さん「IPS細胞の研究をやり出したのも、誰もやらないなら俺がやってやるという思いだったからです」
稲盛さん「人生・仕事の結果=考え方✖️熱意✖️能力」「せっかく一生を生きていくなら、自分はエンドレスの努力をしようと思った」
山中さん「部下に夢を見させること、そのためにはビジョンを語り続けることなんだ」「誰かに期待されてやっているわけではなく、自分がそこまでやりたいからやっている」
稲盛さん「大善は非情に似たり」「組織はリーダーのうつわ以上のものにはならない」
山中さん「ひとに感謝することによってレジリエンスは鍛えられる」
なるほど、なるほど。