竹内一正「イーロン・マスク」を読む1
彼の行動は「人類と地球を救う」信念に裏付けられていると言う。電気自動車のテスラにしても、ハイパーループという交通システムにしても、そして火星への移住を見据えたロケット開発も、さらにはAIの進化に人類が支配されてしまわないためのニューラリンク社など、全て人類と地球を救うための事業の一環らしい。それらは同時に私たち人類がどのような危機と直面しているのか? の裏返しでもある。
読み進めるにつれて、ギブンコンディションに甘んじている日本の会社員、公務員のことを思い浮かべていた。歴史上織田信長のような存在は、いかにも稀有であり、だからこそ憧れるのかもしれない。私は教員なので、学習指導要領を現場化したカリキュラムに沿って、日々の授業を計画しているわけだけど、その指導法をマニュアル化してしまおうとする動きがある。そこからどうやって新しい授業が生まれるのか? マニュアル化された指導で一人ひとりの多様な個性に応じた支援などできるのか? 大いに疑問であります。
イーロンマスクの既成概念を悉く突破していく姿勢が、きっと多くの人々を惹きつけるのだろう。