オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

オヤジのあくび450

米山文明「声と日本人」を読む+日本語のためのボクの発声教育試論3

 


いろいろな声の出し方のうち、始めに教え始めていいのは、地声(表声)と裏声の違いだと思います。ここで言う裏声とは抜いたファルセットではなく頭声的な響きを伴った声のことで、有名な弓場メソッドでは「アーホー」と切り替えを練習するステップが出てきます。ある程度この違いがわかれば、楽になる歌える高音域が広がり響きが出てきていろいろな曲を楽しめるようになります。男子の場合、変声期を迎えると地声のコントロールが難しいので、無理は禁物ですが地声以外の声の出し方を知っていることが有効な場合があります。

ここで強調したいのは、元々の地声を否定しないことです。あくまでも裏声は一つの手段であり、曲に応じて自分で歌いやすい発声法を使えばいいと思うのです。従来は頭声的な発声一辺倒だったので、弱声になったり、身体全体を響かせる民謡的なあるいは力強い曲に適応できなかったりしたのですが、あくまでもその曲に合った表現方法を選び、工夫するのは歌い手である子ども自身なのです。この方法以外はダメ! 的な指導法は、時代遅れと言わざるを得ません。頭声的な発声でロックが歌えますか? 彼らの未来には素晴らしい音楽世界が広がっているのですから。

 


読みに来てくださり、ありがとうございました。バックナンバーに興味がある方がいらっしゃいましたら、以下のリンクに放り込んであります。10号ずつにはしてありますが時系列で並んでいません。ご容赦ください。

 


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