オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

オヤジのあくび324

道、動力、地図3

 


未来へ進む道の話。今回は道と言っても時代の流れの話。昭和の高度成長期は線路が敷かれていて、ひょっとすると産業革命や明治の富国強兵の延長かもしれないけれど、線路の上を特急や各停、それぞれの速さで旅をしていた。速ければ速いほど、その先に何があるか?考えておけばいいのに、鴎外が青年で指摘したように、闇雲に突っ走った人が多かった。

結果経済大国になったが、やがてバブル景気が吹っ飛び、追い討ちをかけるようにリーマンショックもあった。大きな事故で鉄道は運転を見合わせた。列車を降りて自動車に乗り換えた。歩いたり、自転車を漕いだりした人もいるだろう。行き先はそれぞれの自由だが、ナビが付いている車と付いていない車がある。現在も同じ。高度経済成長の頃ほどは一直線に速く移動できない。

私はこの先もう一度乗り換えが必要だと思う。なぜなら地の果てまでやってきてしまい、目の前には果てが見えない海が広がっているだけだから。車を乗り捨てて、私たちは船に乗り換えなければならない。しかもこの船はコロンブスやマゼランの船のように、どこへ行くのか? よくわからない船なのであります。しかも他の船との交流もあまりない、孤独な航海が続くのです。頼みの綱はコンパスなはずだけど、時代のコンパスがどこにあってどの方向を指しているのかわからずに迷っている人が多いように感じています。