東大脳では、本当に行き詰まってしまうのか?1
1月13日付けの朝日新聞コラムに「東大脳の限界を知りました」という記事が、社会部長名で掲載されている。記事は冒頭で東大合格を売りにしていた某高校の入試中止について、東大合格だけでは、生徒は集まらなかったと述べ、漫画ドラゴン桜を地で行くようなその経営手法についてふれている。
受験予備校のポスターには、 絶えず東大合格者数が掲げられているし、いわゆる進学校の実績比較としてもデータとして用いられることが多いわけで、東大合格が売りにならないというのは、少々意外な感じだ。
少し視点を変えれば、日本の大学での最難関は、一部の医学部を除けばやはり東大である。多くの人々にとって、そこへの合格実績が上がるということは、学力を伸ばすためのカリキュラムが有効かつ合理的に機能しているという反証と受け止められているのだろう。
受験に必要な学力が、東大入試を頂点とした一本の尺度で論じられており、学力一般そのものはより幅広く、将来に渡って身につけるべき力も多岐に渡るのだが、そのような議論は受験学力優先の風潮によって追いやられがちであることも事実だろう。
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