オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

オヤジのあくび346

島田裕巳神道はなぜ教えがないのか」2

 


世界宗教と言うと、キリスト教イスラム教が連想される。なぜ世界中に広まったのか? 時にはクリスマスのように土俗の宗教行事を取り込みながら、そして時には魔女狩りのように打ち消していったのである。さて日本の場合、仏教が大陸から伝来した時に、蘇我氏物部氏が対立したと言われている。恐らくはそれぞれに有利に働く状況があったのだろう。なぜならその後は明治初期の廃仏毀釈を除けば、共存の道を辿るからであります。ざっくりした関わり方として、出産・成長・結婚など生きている時にお世話になっている神様に対して、葬式や法要など死後に関わる仏教という感じでしょうか?

そういう庶民目線とは別次元で、祭祀のための祭司という立場がある。皇室神道がその例だろう。政治に直接関わらなくなったが、代々受け継がれてきた祭祀は今上天皇がなさっている。その慣習は天皇家くらいなのか? と思いきや、出雲大社にも千家氏と北島氏という方々がいらっしゃり、ご当主は84代と80代! 国造としての政治権力からは離れたが、祭祀の遂行は現在まで続いているらしい。代替わりのセレモニーなど天皇家を思わせる密室性を保っていることが書かれている。有形の社殿が長い歴史の間に変わっても、人の所作は変わらないまま受け継がれてきたのですね。すごい伝統だと思います。