古賀慎一郎「ちあきなおみ 沈黙の理由」を読む2
本書は、夫でありマネージャーであり社長である郷さんの闘病と癌の進行を、付き人目線で綴っている。夫婦の近くに見舞いに訪れる宍戸錠が登場する。郷さんの実兄なのだ。邪推に過ぎないが、夫婦二人の強過ぎる絆の行く末を予想し、その未来を不安に感じていたのは宍戸錠ではないだろうか?
郷さんの死後現在に至るまで、ちあきなおみは人前で歌っていない。美空ひばり自身が後継を託したという名歌手が自分の歌声を封印しているのだ。もちろん周囲から復帰を望む声は強くマネージャーとして、その要望に対応し続けた履歴が本書に綴られている。
本書は、著者がちあきなおみとの出会いを通して体験したことの青春記でもあるのだ。
結局、ちあきなおみはその歌声を封印したままなので、動画で彼女の歌声を振り返りましょうか?
「ねぇ あんた」この演技力!
「紅い花」最後のシングル
「紅とんぼ」演歌らしい演歌
「霧笛」心に沁みますなぁ。原曲はファド。