オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

音楽

へそ曲がり音楽論 2 聴いたことがない音楽をどう感じるか?

異次元。今までに聴いたことがない音楽は、賞賛されるか?否定されるか?二者択一のリスクを背負っている。ベートーヴェンでさえ、ウィーンの一部市民からうるさがれていたし、今はすっかりスタンダードになっているビートルズでさえ、嫌悪の感情をむき出し…

へそ曲がり音楽論 1 所詮、美しさは相対的なものだ。

ハーモニーって、美しいと感じる。だからこそ、アカペラのコーラスグループ港南台アカペラシンガーズを作って、またはおそらく倍音が鳴る回数が多い男声合唱団=お江戸コラリアーずで歌っている。純正のハーモニーが、鳴り響いた時は、本当に至福の喜びである…

音楽の源とは?3 〜噪音 ひたすらに叩き打つ〜

叩き打ち鳴らす快感は、ドラマーでなくても理解できる。叩く行為は、最も原初的な音楽行為だと思う。 例えば、林英哲や鼓童の叩く和太鼓の音になぜ気持ちがシンクロするのか?妙な言い方だけれど、体内に眠っていたリズムが再び胎動し始める感覚が、和太鼓に…

音楽の源とは?2〜ひらめきの訪れ〜

先日、スイスの作曲家Ivo Antognini氏のワークショップを受講する機会を得た。氏は、運転中に旋律が思い浮かぶことが多いのだと言い、ある時は風呂の中で作曲していたと体験を語っていた。このひらめきに最も恵まれた作曲家としてモーツァルトが挙げられるだ…

音楽の源とは?1

〜込み上げる叫び 流れ始める声〜初めに楽譜や形式的な枠組みがあったわけではない。何かアメーバー状の得体の知れないエネルギーがあった。それは喜びかもしれないし、痛みや苦しみ、あるいは怒りかもしれない。とにかくそれが音に変化した瞬間があった。 …

バレる借り物、伝わる本物

本物・本気は伝わる。けれど借り物はバレる。 音楽は、特にバレる気がする。 作曲で言えば、バッハやベートーヴェンを真似してみても、習作以上の意味はない。 歌声も誰かに教わった技術をその通り真似しても、それは誰かのコピーでしかない。要は自分がどう…

一人で歌う、大勢で歌う。3

大勢で歌う。男声合唱の場合。 真反対に移動することに快感を覚える気質なのか?大勢で合唱することも好きで、もうかれこれ、40数年間続けている。歌い手としてのフランチャイズは、男声合唱だ。混声も少なからず経験してきたけれど、男声合唱のハーモニーが…

一人で歌う、大勢で歌う。2

一人で歌う。薩摩琵琶の場合。 琵琶は、雅楽空間から飛び出して以降、ずっと独奏楽器であった。すでに音楽史上のエポックになっているけれど、武満徹が薩摩琵琶の鶴田錦史に「ノヴェンバー・ステップ」の演奏を依頼するまでは。 平家琵琶、薩摩琵琶、筑前琵…

一人で歌う、大勢で歌う。

20180516 朝のニュースで高畑勲さんのお別れの会の様子と宮崎駿さんのスピーチが放映されていた。恐ろしく巨大な才能が並立できることがあり得る!このお二人の足跡はそれを実証している。科学の分野ならキュリー夫妻、漫画でも藤子不二雄さんがいらっしゃる…

子どもたちから元気を分けてもらう。

音楽の授業で子どもたちに歌いたい曲を聞いてみることがある。みんなが歌ったことがあることがあるが前提なので、歌集から選ぶことになるけれど、3年生くらいの場合は「勇気100%」のリクエストが多い。 忍たま乱太郎のオープニングテーマ曲で、光GENJIが歌っ…

立ち止まらない細野晴臣氏 Vu ja de

学生の頃「はっぴいえんど」を友人がよく聴かせてくれた。何とも爽やかさの正反対にあるような音楽だった。その後、ほとんど否応なしにYMOの音楽が周囲に充満する。幸い窒息せずに済んだが、散開後も細野さんは歩き続けている。しかも、ある意味最先端で。 …

音楽における和魂洋才 〜薩摩琵琶とコーラス〜

辞書によれば、日本人が伝統的な精神を忘れずに西洋の文化を学び、巧みに両者を調和させることを和魂洋才と言う。伝統的な精神とやらの中には、かなり過激な思想が紛れ込んでいる場合があるので、注意が必要だが、守備範囲を音楽という伝統芸能・芸術に限定…

鼓動と音楽 琵琶楽の場合

鼓動と音楽は、シンクロしている。鼓動を音楽にのせる場合があるし、音楽に鼓動が同調していく時もある。アップテンポの音楽は、鼓動が高鳴りテンションが上がるという具合。 琵琶楽の場合、ゆったりした語りがまるで悠久の流れのように続く。拍や拍子という…

ひたむきさ、真面目さをどう表現するか?

合唱という音楽で遊んでいる人は、いたって真面目そうに見える人が多い。ステージの上でも常に真顔で微動だにせず歌っていらっしゃる感じだ。当然それは音にも表れ、間違いない狂いのない音程から100点満点のハーモニーが生まれ、発声発音も実に見事に揃って…

音楽東西 陽と陰

西洋発祥の音楽を陽とすれば、邦楽は陰。双方の音楽を、コーラスと琵琶楽を、行ったり来たりする中で、そんなイメージが自分の中にできつつある。 音楽は結局人に聴いてもらってナンボのもんだと思うし、それは洋の東西を問わないのだけれど、何に喜んだかは…

薩摩琵琶 夏の研修会

東神奈川のお寺で、神奈川県錦心流一水会(薩摩琵琶)の研修会。このお寺は開港の頃、ヘボン博士が泊まっていたという由緒あるお寺だそうな。 昨年は、歌だけで琵琶は先生に弾いていただいたので、琵琶を入れての本格的な演奏?は今日がデビューでした。演目は…

作詞家 山川啓介さんが残してくれたもの

「山」という字が名前に入る大好きな作詞家が二人いて、一人が先日亡くなられた山川啓介さん、もう一人が山上路夫さん。 山川啓介さんが亡くなられて、テレビからは、永ちゃんの「時間よとまれ」や岩崎宏美の「聖母たちのララバイ」などの映像が流れていたけ…

楽しさと美しさの共有

「歌い手として、自分の声と歌は最終的には自分でつくるしかない。」さっき夕飯の支度をしながら、そんな話をしていた。だから指導者やリーダーができることは、結局サジェスチョンでしかないとも思う。 しかし、それに先立つ感性や心のあり方が、歌を歌う以…

Sound of Music とは?

あまりにも有名なミュージカル「Sound of Music」。日本語に直訳すると「音楽の音」となる。音にはnoiseもtoneあるけれど、そもそも音楽は音によって構成されている表現なのだから、音楽の音とか言っても何だか同義語反復のような気が・・・子どもの頃からず…

美しさと楽しさを伝えること

学校の音楽の教科書をご覧なったことがありますか?懐かしい名曲に挟まれて、知らない曲も結構載っている。載っていないのは、最新のヒット曲やジャズナンバー、演歌など。旬の流行りの音楽は見当たらない。 だから、 テレビ始めとするメディアから流れる音…

数寄三昧の日々4

あまりあちこちに首を突っ込んでいるため、とうとうリハーサル日が重なってしまい、どちらか片方にしか行けないという事態になってしまった。まったくあり得ない事態である。そこで一体現在自分はどのような音楽活動に関わっているのか?改めて数えてみた。1…

最初に歌われた歌は何だったか?推理してみた。

吠えるように歌う、歌ってしまう合唱団がある。もちろん意図的にそうしているならアリだけれど、それが癖になっているとちょっと哀しい。 そもそも人類は吠える生物ではない。犬や狼のように吠えることができない。親戚筋?の猿は、怒るようにキーキー言うが…

数寄三昧の日々1

ここ二週間くらい、ずっと左手の親指付け根のあたり、それに右手の筋が痛かったので、とうとう整形外科に行ってみた。先生によると「腱鞘炎」。思い当たる節は、琵琶の自習しかない。そんなに練習量が多いとも思えない・・は妻の弁だが、結果的に腱鞘炎で痛…

琵琶楽新春名流会を聴きに行きました。

茅場町の東京証券会館で開かれた琵琶の演奏会を聴いて来ました。琵琶は、大きく分ければ、筑前琵琶、薩摩正派、錦心流、錦琵琶、鶴田流に分かれていますが、それぞれの名手が、一堂に会して演奏する会なのです。 西洋音楽であれば、世界最高の演奏を聴きたけ…

ボブ・ディランのノーベル文学賞授賞に思う

ガロが「学生街の喫茶店」で「片隅で聴いていたボブ・ディラン」と歌い、どう考えてみても強い影響を受けていた吉田拓郎が「ああ、今日もまたボブ・ディランの話かい?いやだね。」と歌っていたのは、LP「元気です」に入っていた「親切」だったっけ。 歌がメ…

六本木「サテンドール」にジャズライブを聴きに行きました。

中学生の時の友人が、ジャズライブで演奏するというので、六本木「サテンドール」に行ってきました。 私は、アカペラシンガーズで、ピアノ伴奏が付く音楽や平均律から逃げようとしています。 また、薩摩琵琶を習いながら、ヨーロッパ音楽以外の地平線を探し…

お江戸両国亭で琵琶の演奏会を聴いてきました。

兄弟子、姉弟子が演奏する琵琶の演奏会を聴きに行きました。悲しい物語が、琵琶独特の哀愁を帯びた音色を添えて、演奏されました。初心者の私には、とても勉強になりました。

薩摩琵琶 県研修会でデビュー

まだ稽古を始めて、二ヶ月なのに県研修会で演奏させていただきました。集まられた方は、県内の琵琶の先生方とそのお弟子さんたち、合わせて14人。 コーラスやっていませんか?と声の履歴はバレバレでしたが、琵琶は先生に弾いていただき、何とか最後まで歌う…

小屋感覚のオペラ

世の中には、いろいろなオペラファンがいて、中欧からオペラ歌手をグループで招いて、上演している方がいらっしゃる。私は。カルメン、セヴィリアと聴いて、今回の椿姫で三回目。 過去の反省から今回は前の方に席を取る。公演は300人程度の小ホールで行われ…

薩摩琵琶とハレルヤコーラス2

またもや薩摩琵琶の稽古とコーラスの練習が重なり、音楽的にクロスオーバーしてしまった。せっかくこの不思議な体験をしているので、洋楽における歌と邦楽における歌を比べてみたい。 まず、邦楽(薩摩琵琶)では、歌うことに語ることが優先する。音響よりも言…